「足踏み」と「家歩き」でコロナウイルスに対抗!?

最近、我が家からそう遠くない市営のスポーツジムに通って、「フィットネスバイク」「エアロバイク」などと呼ばれる自転車型の運動器具のペダルを踏んできた。それなりの理由がある。

脚力の衰えを防ぎたい、できれば少しでも鍛えなおしたい。もちろん、それが目的だけど、それならジョギングやウオーキングに力を入れてもいい。しかし、これまで何度か書いてきたが、この十数年来、悩まされている脊柱管狭窄症のおかげで、ちょっと長めに走ったり歩いたりすると、足がしびれてくる。

しかし、自転車だといくら走っても、しびれてくることはない。サドルに座った時の姿勢のなせる業のようである。でも、ママチャリでそこらを少々走っても、それほどの運動にはならないみたいだ。ペダルをこがないで「らくちん、らくちん」」と、坂道を下っている時も結構ある。

その点、フィットネスバイクは結構な運動になる。こぐ時の負荷をいろいろに設定できるのだが、例えば1時間の消費カロリーを300キロカロリーぐらいにすると、僕には結構きつい。これを続けていると、かつては自慢だった太腿の筋肉も戻ってくるかもしれない。30~40分間、休みなしにこいでいると、冬でも汗が出てくる。ビールが飲みたくなる。

以前は、このスポーツジムに隣接したプールで水中ウオークをやっていた。しかし、どうも効果がイマイチだなあと勝手に判断して、スポーツジムに鞍替えした。それと最近は、スマホについた歩数計を絶えず眺めて、1日1万歩以上を目標にしているのだが、このフィットネスバイクだと歩数がかなり稼げて、なぜかうれしい。あれやこれや合わせて、1日の合計歩数が2万歩を超えたりする。やったあ、といった感じだ。

ところが、そこへ降ってわいたような新型コロナウイルスによる感染症である。スポーツジムは3月初めに閉鎖されてしまった。コロナウイルスに感染した時に備えて、体力も多少はつけておきたいのに、毎日1万歩の達成さえ難しくなった。雨でも降ったら、なおさらだ。

実は、僕は小学校3年生の時に肺炎を経験した。病床で「苦しいよう」と叫んでいたのを今でも鮮明に覚えている。もう一度、あんな目には遭いたくない。高齢者となった今では、大いに命にかかわるだろう。

そんなことを思っていた、ある雨の日。空を眺めイライラしながら、我が家の玄関先で思わず足踏みをした。ふと思った。そうだ、この足踏みだって運動になるし、1歩、2歩、3歩……と、歩数計に記録されるのではないか。歩数計の数字自体は目的ではないけれど、退屈な足踏みを繰り返す際には励みになる。その日、雨の降る外にはまったく出ないで、玄関でせっせと足踏みをして、1万歩あまりを稼いだ。

また某日、朝日新聞を眺めていたら、「糖尿病 すきま運動で数値改善」という80歳の男性の投書が目についた。なんでも、このご老体は2018年秋、糖尿病と診断されて入院した折、生活指導で1時間ごとに3分間だけ家の中を歩く「すきま運動」なるものを教わった。

以後、自宅で朝食を取ったり、新聞を読んだりといった節目ごとに、つまり約1時間に1回、往復40歩の廊下を1日に10回歩くのを目標にしてきた。そして、1日1600キロカロリーに抑えた食事療法と相まって、約1年前に病院から糖尿病からの「卒業」を言い渡されたそうだ。

なるほど、足踏みに固執することはない。「家飲み」ならぬ「家歩き」でも効き目はあるのだ。僕もパソコンの前から離れた際に、さほど広くもない我が家の中をとことこ歩く。あるいは、1階と2階の間の階段を続けて何回か、上り下りする。家人にはやや目障り、耳障りなようだけど、そんな家歩きも習慣になりつつある。

以後、外歩きにママチャリ、足踏みに家歩き、たまには短距離のジョギングも、といった組み合わせで、雨の日も雪の日も、1日1万歩を軽く超える日が続いている。歩数計を見ると、この1週間の平均は1万3千歩に近い。さあ、コロナウイルスよ、いつでも来てみろ、といった気にさえなってくる。

以下の2枚の写真は以上の記事とは直接の関係はありません。埼玉県川越市の我が家の近くの桜です。別に桜の名所でもないのですが、コロナウイルスのせいでお花見を自粛なさった方も多いと思い、ちょっと紹介します。

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