2013-01-01から1年間の記事一覧

「特定秘密保護法」で思い出したこと

「特定秘密保護法」が成立し公布された。国民の知る権利や言論の自由が侵されないか。また、処罰を怖れて、報道機関の取材が萎縮するのではないか。いろいろと危惧されている。昔、新聞記者だった僕としては、こんな法律を怖れないジャーナリストたちの勇気…

惨めな歩道

この2,3カ月、ほぼ毎日2時間ばかり、わが南寧の街中を散歩している。散歩を日課にするようになってあらためて痛感したのは、この街の「歩道」のひどさ、哀れさである。歩道のあちこちで、敷かれたタイルや煉瓦がひび割れし、上や下そして左右に波打ちし…

目立つ電柱・電線、目立たない電柱・電線

日本に留学中のわが塾の生徒から手紙が届いた。20歳代半ばの女性で、おおむね、日本での生活の快適さを称えてくれている。まことにご同慶の至りなのだが、ひとつだけ日本批判があった。いわく「日本の街ではどうしてこんなに電柱と電線が目立つのでしょう…

辺境にまで迫り来る中国の「大気汚染」

この1カ月ほどだろうか、わが南寧の街中を1時間か2時間、散歩していると、ときどき目が痛くなってくる。変だなあと思いながら家に戻るとすぐ治る。わが塾の生徒に聞いてみると、みんなも同じらしい。「外にいる時間が長いと喉が痛くなります」と訴える生…

「先生、今日は屁をひりましたか」

前回のブログにも書いた、武警病院に入院した時のことである。男性の医師がやってきて、中国語で僕にいろいろと質問をした。何を言っているのか、僕にはよく分からない。だが、幸いなことには、駆け付けてくれたわが塾の生徒や元生徒が何人も周りに控えてい…

中国で初めて入院してしまった

某日、朝早くから下腹部が痛い。前夜、すこし寒かった。久しぶりに飲み過ぎたせいもあろうが、多分、寝冷えだろう。すぐ治る。熱い湯を飲んだり、下腹部に電気こたつを当ててみたりした。が、つらくなるばかりだ。とうとう昼過ぎ、病院に行ってみることにし…

銀行の窓口サービス評判記

わが塾の仲間が中国農業銀行のATM(現金自動出入機)からカネを下ろそうと、塾に近い支店に行った。同行は中国4大国有商業銀行のひとつである。この支店にはATMが3台、置いてある。うち1台の前にはずらりと人がいる。他の2台は数人ずつしか並んで…

戸は開けたら閉めましょう

朝8時半、6人の生徒が「おはようございます」と口々に言いながら、元気よく教室に入ってきた。大学生が中心で、男の子が1人、あとは女の子だ。以前からの塾生もいるが、夏休みの間だけわが塾に通う子も3人いる。桂林など遠方の大学からやってきた。それ…

外国人でも苦学ができる国「日本」

この夏、しばらく日本に戻った折、名古屋の私立大学に留学している学生をまず訪ねた。わが塾から去年秋、2人の女性をこの大学に送った。ともに20歳代半ば。うち1人は家庭が割合に豊かだが、もう1人は貧しい農民の子で、なんとか日本にたどり着き、入学…

わが「酒」生活

わが「食」生活について前回書いたので、今回はわが「酒」生活です。ただし、「酒」に入り浸っているわけではないのだけど、最近、「黒ビール」に凝っている。黒ビールが好きなのは昔からだが、普通のビールに比べて高いし、そんなに飲むわけではなかった。…

何を食べたらいいのだろう?

いま、この中国で何を食べたらいいのだろう? 豚肉はもとから敬遠していた。出荷前の豚に体重を増やすため泥水を飲ませている。10年ほど前、中国の新聞で写真つきのそんな記事を読んで以来だ。上海の川に1万匹以上の豚の死骸が流れていたのは最近の話。そ…

水洗トイレは発展途上段階

欧米のブランド品を目玉に中国のブランド品などを網羅したショッピングセンターが南寧に誕生した。地下1階、地上6階、総面積は28万平方メートルと言い、レストランを含めて店舗が300ほどある。日本勢では「ユニクロ」がいくつかの「主力店舗」の1つ…

街角に見る「貧」と「富」

朝6時ごろ、週に数日だけだが、わが住まいに近い大学のグラウンドで塾の仲間とボールを蹴っている。そして、日によっては、ボールを蹴る前にひと仕事がある。ペットボトル、ビールの空き瓶、空き缶、ジュース類の空き容器・・・人工芝の上に散乱した奴をグ…

スーパーの店員は「言葉3つ」で用が足りる

日本から上海経由で南寧へ戻る途中、上海のデパートに立ち寄った。地下のスーパーマーケットには日本の食材がいっぱい並んでいる。梅干を買おうと思った。最近、なぜか梅干が好きになり、日本からも買ってくるが、何しろ重い。上海で買えば、日本で買うのよ…

「百歳老人」商売

前回の『大気汚染からの逃避行』にも書いた「巴馬(バーマ)」に行った時のこと、鍾乳洞の観光を終えると、ガイドから次の行き先について説明があった。「これから皆さんを100歳以上の老人の所に案内します。本当は巴馬で最年長の129歳のおばあさんの…

大気汚染からの逃避行

「中国で1年の大半を過ごしています」「これから中国に戻ります」。日本に帰った折にそう言うと、「あちらは大気汚染が大変でしょう」「PM2.5には気をつけて下さい」と決まったように言われる。そんな折、僕はこう答えてきた。「僕のいる広西チワン族…

中国⇔ベトナム「不愉快」旅行

「地元広西の旅行会社」に頼んで行く「ベトナム・パック旅行」は、客扱いが本当にひどい。最近でこそやらなくなったみたいだが、例えば、客を賭博場に連れて行って半日、放り出しておく。二度と行くものではない――そんな話をかねがね聞いていた。じゃあ、僕…

美女の産地

2012年版の中国「美女の産地」の1位はハルビン(黒竜江省)、2位は重慶、3位はそのお隣の成都(四川省)というニュースが国営の新華社から流れていた。インターネットのユーザーたちが「容姿」「おしゃれ・ファッション」「情緒・雰囲気」の3項目を…

低頭族と抬頭族

春節(旧正月)の休みで上海を経由して日本と行き来した。上海では何回か地下鉄に乗ったし、東京では毎日のように地下鉄、JR、郊外電車に乗っていた。その折、気づいたことがある。東京では電車の中で本や雑誌を読んでいる人が結構「いる」ことだった。そし…

「悪知恵」に富んだ人たち

[第一話] わが塾の相棒、中国人の女の先生。その携帯電話が鳴り、呼び出し音は1回で切れた。いわゆる「ワン切り」という奴のようだ。僕の携帯にも1日に5回やそこらはある。ここはワン切りの多い土地柄らしい。しばらくして彼女の携帯がまた鳴った。相手の…

書店薄命

わが住まいの前は学生の多い通りで「学生街」と呼んでもいい。学生向けの様々な店が並んでいる。通りは「火炬路」と言い、道路の西端に広西大学の正門がある。この大学は学生数4万人ほど、当地の一流校である。火炬路にはその学生たちが繰り出してくる。火…

趣味はマンションの階段上りだけど・・・

わが住まいのそばにある高層マンションの階段をこれまで時々上ってきた。下の写真がわが家から眺めたそのマンションで、30階建て、築5年。7階から上が住居で、低層階には最近、デパートとスーパーができた。屋上まで上ると階段数は計600ほどになる。…

家主の「横暴」「横着」と「寛容」

南寧で僕が住んでいるアパートは3部屋に広間と食堂があって130平方メートルほど、冷蔵庫、洗濯機、テレビ、電子レンジ、食器消毒器、空調(1つ)、ベッド、応接セット、それに食堂のテーブルと椅子付きということで、2年前に月1600元(1元≒14円…

入党のハードルを下げた?中国共産党

明けまして おめでとうございます中国で日本語を教えるようになって12年目に入りました。大学で6年、自分で作った小さな塾で5年余りです。家賃が払えるかどうかを心配しながらですが、今年も日本語塾を続けるつもりです。 駄文『なんのこっちゃ』に引き…