2021-01-01から1年間の記事一覧

亡き母の「戦中日記」

この12月8日が1941年の「真珠湾攻撃」からちょうど80年というので、当時を生きた人々の話が新聞、テレビなどのメディアをにぎわせている。僕はその日米開戦から1年ちょっと前の1940年11月19日に大阪で生まれた。大阪とは言っても、当時は…

不治の病!?

行きつけのお好み焼き屋のおやじさんに道で出会った。コロナ禍で長い間、店を閉めていた。「やっと店が開けました」と挨拶され、「じゃあ近々、行きますよ」と返事した。数日後に行くと、店の前に貼り紙がある。「3日間、臨時休業いたします」休業明けにま…

中国の「おおらかな民主主義」はどこへ行く?

中国では今年、地方議会にあたる人民代表大会(人代)の選挙が5年ぶりに行われている。人民代表の選挙は、全国人民代表大会(全人代)など上の方は間接選挙だが、下の方は直接選挙で、18歳以上に選挙権がある。共産党の一党独裁下にある中国では、共産党…

「斜め」から見た「総選挙」

「政見放送を見て驚いた。うわぁ、この人、ポスターとまったく違うわ」。10月31日投開票の衆議院議員総選挙の期間中、朝日新聞夕刊の「素粒子」にこんな文が載っていた。世の出来事を寸評する欄だ。何を今さら、そんなことで驚くの? と思わないでもない…

岸田さんにも勧めたい「文章の縮約」

中国で日本語を教えている中国人の先生から、この「なんのこっちゃ」を教材に使いたいと言ってきた。こんな駄文を……と恐縮するばかりだが、ついては「1回の分量が初心者には長すぎる。半分に縮めてもらえないか」とのこと。お安い御用だ。さっそく過去の「…

「柳条湖事件」は「9・18」「九・一八事変」とも覚えておきたい

この3月初め、新聞、テレビなどのメディアは連日、「3・11」についての報道でにぎわった。3月11日が2011年の東日本大震災から10周年に当たっていたからだ。9月初めは「9・11」でにぎやかだった。9月11日は2001年の米国での同時多発…

夏目漱石、向田邦子に見る「女性差別用語」

朝日新聞の「嫁、主人、家はいま」という特集面を眺めていたら、「『お嬢さん頂く』に母が激怒」という50歳代の女性の投書が載っていた。なんでも、かつて彼女が結婚する時、相手側の親族の女性から「立派に育てて頂き、素晴らしいお嬢さんを頂いて」と感…

ビールは「大瓶」に限る

僕はビールが大好きだ。もし神様が「酒類は何かと弊害もある。ついては、1種類しか認めないことにしたい」とおっしゃったら、僕は間違いなくビールの存続をお願いする。日本酒やワイン、ウイスキーも好きだけど、なくてもなんとか我慢できる。でも、ビール…

首相たちの「国語力」のいろいろ

もしあなたに十分な「お暇」と「忍耐力」がおありなら、次の段落を読んで、分かりやすい日本語に書き直していただけないでしょうか。「私はこの問題に対して、例えば、インドであのような状況になったとき、水際、インドをはじめですね、関係国から日本に入…

「無観客」東京五輪が生んだ「無駄遣い」

東京五輪の開会式が国立競技場で行われた際、組織委員会がスタッフの食料として1万食分を発注したところ、なんと4千食分が残り、廃棄処分にした。1食500円としても、総額200万円になる。開会式が無観客になってスタッフの数も減ったはずなのに、そ…

聖火リレーを斜めに拝見

東京五輪の聖火リレーは各地で公道走行が中止になるなど、ご難続きだったが、わが埼玉県では予定通り公道を走るらしい。それに、あまり報道はされないけど、肝心の聖火ランナーよりもパートナー、つまりスポンサー企業の宣伝カーがのさばっている、うるさ過…

歯なしにならない話

わが埼玉県と県歯科医師会から大判の封筒が届いた。同封のパンフレットには「健口長寿で目指そう健康長寿!」との駄洒落のような文句に続いて「8020」という数字が大きく書かれている。8020とは「80歳の時に20本以上の歯を保とう」という運動で…

世に盗人の種は尽くまじ

埼玉県の深谷市と言えば、新1万円札の「顔」になる渋沢栄一の出身地として、とみに全国的に有名になってきた土地柄だが、ここにある深谷警察署の署長が商業施設のトイレからトイレットペーパー5個を盗んだのがばれてしまった。金額にすると、わずか170…

「酒抜き」の夕食に葛藤

長引くコロナ禍——蟄居ばかりではあんまりなので、時には暇つぶしにかなり長い距離の散歩に出かけている。昼過ぎに家を出て、1人で1時間、2時間、3時間……まさに足の向くまま気の向くまま。そして散歩の終点あたりで、安全そうな飲食店を探して、適当に飲…

「ワクチン接種申し込み」騒動記

わが埼玉県川越市でも高齢者向けの「新型コロナウイルスワクチン接種券」が送られてきた。僕のかねての主張は「ワクチン接種はまず、出歩くことが多く、したがって感染しやすい若い世代から始め、蟄居も可能な高齢者はその後で」というものだが、接種券まで…

我らが青春の「学業成績」から

昔々、僕が大阪の府立高校に通っていた頃の友人イノウエ君から、在学中に何度かあった「実力考査」の成績一覧表が(ひょんなことがきっかけで)メールで送られてきた。最初の試験は「入学時実力考査」と称して、入学直前の昭和31(1956)年3月に行わ…

「電線絵画」はお好き?

新聞を眺めていたら、東京の練馬区立美術館で「電線絵画展 小林清親から山口晃まで」なるものが開催中(4月18日まで)という記事が目についた。明治以来現代まで、電線や電柱を描いた絵画を集めたのだそうだ。小林清親は明治の頃の浮世絵師、山口晃は現代…

「1964東京五輪」と僕

今夏の東京五輪・パラリンピックの聖火リレーが3月25日、福島県から始まった。一方で、新型コロナウイルス感染症は緊急事態宣言の全面解除後、感染再拡大の兆しが顕著になっている。7月23日の五輪開会式まで続く聖火リレーはこの先どうなるの? そして…

「ただ酒」考

「ただ酒」にからむニュースが新聞やテレビをにぎわせている。これまでのところ、主役は総務省の官僚たちで、かなり高そうな店で、「利害関係者」にご馳走になっている。なかでも、元総務官僚の内閣広報官が役所時代、1人で1回7万円超もの接待を受けた話…

階段上りにも奮闘中

昨年の夏の終わりに「腰部脊柱管狭窄症」の手術をしてから、「『速歩き』を目指して奮闘中」とか「『歩き』から『走り』も奮闘中」とかいったブログを書いてきた。それはそれで嘘ではないのだが、その折に気付いたのは、駅などの階段を上るのがいささか苦痛…

続・コロナ禍2年目 「官庁用語にイライラ」

この1月7日、政府は新型コロナ感染症の拡大を受けて、2度目の緊急事態宣言を首都圏などに「発出」した。「発令」ならまだ分かるが、「発出」とは聞き慣れない言葉である。昨年、最初の緊急事態宣言を出した時も同じ「発出」だった。字面から見て、意味は…

コロナ禍2年目の「床屋談義」

新型コロナウイルス感染症が中国・武漢から世界中に広まって1年が経った。世界の感染者の累計はすでに1億人を超え、人類の78人に1人が感染している。国内でも1月末現在、感染者数累計は40万人に迫り、国民のほぼ300人に1人が感染したことになる…

見入ってしまった「年賀状と喪中はがき」

僕に年賀状をくれる人は、孫や甥っ子、姪っ子を除くと、60歳代、70歳代から90歳くらいまでの年配者だ。仏教の「生老病死」でいうと「老」や「病」の渦中にいる人たちだろう。この正月、久しぶりに日本にいて、そういう方たちからの年賀状を読んだ。年…

「謹賀新年」のあとは僕の「強迫性障害」について

あけまして おめでとう ございます このところ毎年、中国か台湾のどこかから新年のご挨拶をしていましたが、今年はとてもそういうわけにはいきません。埼玉県の自宅に蟄居しての「謹賀新年」です。今年も駄文にお付き合いくださればうれしいです。前回のこの…